【徹底解説】終活のメリット・デメリットとは?始める前に知っておきたいこと

「終活をしたほうがいいとは聞くけど、本当に必要なの?」

「やって後悔したら嫌だし、デメリットもあるのでは…?」

終活は、人生の後半をより豊かに、そして最期を自分らしく迎えるための大切な準備です。

しかし、メリットだけでなく注意点(=デメリット)も知ったうえで始めることが後悔しない終活のコツです。

この記事では、終活の主なメリット・デメリットを客観的に比較しながら解説していきます。終活を検討中の方は、ぜひ判断材料にしてください。

そもそも終活とは?

「終活」とは、「人生の終わりに向けた活動」の略。

死後の準備だけでなく、今を見つめ直し、これからの人生をより良くするための前向きな活動です。

具体的には…

  • エンディングノートの作成
  • 財産や相続の整理
  • 医療・介護の希望をまとめる
  • 葬儀やお墓の準備
  • デジタル遺品の整理
  • 大切な人へのメッセージを残す

などがあります。

終活のメリット

1. 家族の負担を大きく減らせる

最も大きなメリットは、遺された家族への精神的・経済的な負担軽減です。

相続トラブルを回避できる 医療や葬儀の希望が明確になっている 持ち物や口座の整理で手続きがスムーズに進む

「何をどうしてほしいかわからない」という状況が減るだけで、家族のストレスは大幅に軽くなります。

2. 自分の意思をしっかり残せる

「延命治療は望まない」 「この葬儀社で、簡素な式を希望」 「子どもたちに感謝の気持ちを伝えたい」

など、自分が望む形で最期を迎える準備ができます。

自分の人生を自分で締めくくるための選択権を持てるのは、終活ならではです。

3. 老後を安心して過ごせる

終活を通じて、

資産状況の整理 老後の住まい

介護方針の明確化 不要なモノの断捨離

などを進めることで、老後の暮らしがシンプルかつ快適になります。

「何かあったときも大丈夫」という備えができているだけで、気持ちがとても軽くなります。

4. 自分の人生を見つめ直すきっかけになる

エンディングノートを書く中で、

「自分は何を大切にしてきたか」 「どんな人に支えられてきたか」 「これからどう生きたいか」

を考えることになります。

つまり、終活は“これから”をよりよく生きるための人生整理の時間とも言えるのです。

終活のデメリット・注意点

もちろん、終活にはメリットばかりではありません。始める前に知っておくべきデメリットや注意点もあります。

1. 気持ちが重くなることもある

「死」を前提とした活動であるため、心理的に辛く感じる人も少なくありません。

「まだ元気なのに縁起でもない」 「考えると気が滅入ってしまう」

という声もよく聞かれます。

☑ 対策:一人で抱え込まず、家族や信頼できる人と一緒に取り組むことで、気持ちが楽になることも。

2. 時間と手間がかかる

エンディングノートの作成、財産や保険の整理、デジタル情報の記録など…

やるべきことは意外と多く、一度に全部やろうとすると負担になります。

☑ 対策:リスト化して、少しずつ進めることが大切です。「今日は銀行口座をまとめるだけ」でも十分前進です。

3. 家族と意見が合わないこともある

自分では「これがベスト」と思っていても、家族との価値観のズレが生じることも。

葬儀は簡素でいいと思っているけど、家族は丁寧に送りたい 相続の分け方に納得してくれない

☑ 対策:終活の内容は“記録する”だけでなく、“話す”ことが重要です。家族の意見も尊重しながら進めましょう。

4. 間違った情報やサービスに注意

終活のニーズ拡大により、遺品整理・生前契約などのサービスも増加していますが、中には法外な料金や強引な勧誘を行う業者も。

☑ 対策:行政の窓口や信頼できる専門家に相談することをおすすめします。

終活は「やらない後悔」を防ぐための行動

終活のデメリットは、「気持ちが重くなる」「手間がかかる」「家族とのすれ違い」などがありますが、どれも正しく進めれば防げる・解決できるものばかりです。

一方で、何もしないまま突然の出来事が起こった場合の後悔はとても大きいです。

「もっと話をしておけばよかった」 「本人の希望がわからないまま葬儀を進めてしまった」 「相続で家族が揉めてしまった」

こうした“やらなかった後悔”を防ぐことこそ、終活の最大の価値と言えるでしょう。

まとめ|終活のメリット・デメリットを理解して、自分らしい準備を

終活は、自分のためだけでなく、大切な人たちのためにもなる行動です。

「まだ早い」と感じる方も、まずはエンディングノートの1ページから。

気軽にできることから始めてみてはいかがでしょうか?

ABOUTこの記事をかいた人

1982年生まれ。 現在は神道に関わる仕事に就き、多くの生死を見つめる。 あるとき「父が帰ってこない」と母から電話を受けて、騒ぎになった。 父は81歳で認知が始まっていた。警察に連絡し捜索が始まる直前、ふらりと帰ってきてことなきを得た。 物忘れが激しく、いずれ僕の名前も忘れるだろう。 終活を始めるのは、今しかないと思い、両親とともに様々な終活を開始。 家族は、妻と6歳の長男。 趣味は小説執筆、映画鑑賞など。