公証役場の探し方ガイド|遺言書作成をスムーズに進めるために

「遺言書を公正証書で作りたいけど、どこに行けばいいの?」

「公証役場って聞いたことはあるけど、何をするところ?」

終活の一環として遺言書を作ろうと考えても、初めてだと“どこから始めていいかわからない”という方も多いはずです。

特に「公証役場(こうしょうやくば)」は、日常生活ではなかなか馴染みがない場所ですよね。

この記事では、公証役場の探し方や、訪問する際の注意点、事前に準備すべきことなどを詳しくご紹介します。

これから遺言書の作成を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

公証役場とは?どんなことをする場所?

公証役場は、法務大臣から任命された「公証人」が勤務する公的機関です。

公証人は、元裁判官や検察官、弁護士など法律の専門家で、私たちが作る文書に公的な効力を持たせるための手続きを行っています。

公証役場でできる代表的な業務は以下の通りです。

  • 遺言書の作成(公正証書遺言)
  • 任意後見契約の締結
  • 離婚に関する合意書の作成
  • 金銭消費貸借契約などの認証

中でも「公正証書遺言」は、法律にのっとって公証人が作成し、厳格に保管されるため、形式の不備や紛失の心配がほとんどない信頼性の高い方法です。

公証役場の探し方|一番確実なのは公式サイト

公証役場は全国に約300か所ほどあり、基本的にはどの役場でも同じ業務に対応しています。

では、自宅の近くにある公証役場をどうやって見つければよいのでしょうか?

もっとも信頼できるのは、「日本公証人連合会」の公式サイトです。

▶ 日本公証人連合会の公式サイトを使う方法

日本公証人連合会のホームページへアクセス  👉 https://www.koshonin.gr.jp/

トップページにある「お近くの公証役場を探す」をクリック 都道府県や市区町村を選択 該当する公証役場の住所、電話番号、アクセス情報などが一覧で表示されます

それぞれの公証役場ページでは、受付時間や地図、駐車場情報なども掲載されています。

営業時間は平日9時〜17時が基本ですが、混雑状況や休業日などもあるため、事前に確認しておきましょう。

▶ Google検索でも探せるけれど…

「○○市 公証役場」や「○○区 公証人」と検索しても、最寄りの役場は見つかります。

ただし、Googleの情報は更新されていない場合もあるため、公式サイトで確認するのがベストです。

公証役場に行く前の準備|スムーズな手続きのために

公証役場はふらっと立ち寄ってすぐに遺言書を作ってもらえる場所ではありません。

事前予約が基本で、必要書類を揃える必要があります。

予約は電話でOK

公証役場に電話し、「公正証書遺言を作成したいのですが」と伝えれば、職員が丁寧に対応してくれます。

内容に応じて必要な資料や、面談の流れを説明してもらえるので安心です。

用意しておくとよいもの

  • 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)
  • 財産の明細(不動産の登記事項証明書、預金通帳のコピーなど)
  • 相続人の戸籍謄本や住民票
  • 誰に何を遺したいかを書いたメモ

遺言の内容が決まっていなくても、「相談したい」という形で訪問することも可能です。

相談だけでも丁寧に対応してもらえますので、迷っている場合は気軽に連絡してみましょう。

外出が難しい方へ|自宅や施設への出張にも対応

高齢の方や入院中の方など、外出が難しい場合には公証人が自宅や病院、介護施設へ出張してくれるサービスもあります。

この「出張遺言作成」は、事前の打ち合わせが必要ですが、内容・効力ともに通常の公正証書と変わりません。

ただし、出張にかかる旅費や日当(数千円〜数万円)が別途必要になることは頭に入れておきましょう。

まとめ|正しく公証役場を活用して、納得の遺言書作成を

遺言書は、自分の想いや財産を家族にきちんと届けるための大切な手段です。

そして、公正証書遺言はその中でもっとも信頼性の高い方法です。

まずは、最寄りの公証役場を見つけて電話相談することから始めてみましょう。

日本公証人連合会の公式サイトを活用すれば、簡単に検索できますし、丁寧な対応をしてくれる公証人に出会えるはずです。

「遺言書って難しそう…」と感じる方こそ、一歩踏み出してみてください。

法的にも心情的にも、きっと家族にとっての安心につながります。

💡 関連リンク

日本公証人連合会 公式サイト  👉 https://www.koshonin.gr.jp/

公正証書遺言とは?(日本公証人連合会)  👉 https://www.koshonin.gr.jp/business/will.html

ABOUTこの記事をかいた人

1982年生まれ。 現在は神道に関わる仕事に就き、多くの生死を見つめる。 あるとき「父が帰ってこない」と母から電話を受けて、騒ぎになった。 父は81歳で認知が始まっていた。警察に連絡し捜索が始まる直前、ふらりと帰ってきてことなきを得た。 物忘れが激しく、いずれ僕の名前も忘れるだろう。 終活を始めるのは、今しかないと思い、両親とともに様々な終活を開始。 家族は、妻と6歳の長男。 趣味は小説執筆、映画鑑賞など。